海外での医学科生学び充実 島根大病院、印の病院と交流協定
2026/10/22
島根大医学部付属病院(出雲市塩冶町)は19日、インド南部ケララ州のラジャギリ病院と国際交流協定を結んだ。医学科生の海外での学びを充実させるとともに、看護やリハビリを含む医療分野で連携を深める。
ラジャギリ病院は、高度な医療の提供で知られる急性期病院。両病院は2012年に交流を始め、島根大病院は24年から毎年、医学科生2人を2週間ほど派遣している。
今回は17年に締結した協定を更新した。期間は5年間。学生の派遣を継続するほか、新たにラジャギリ病院の看護部長ら2人を同日から1週間受け入れ、意見交換などを行う。
調印式で、島根大病院の椎名浩昭病院長は「学生の派遣規模を広げ、看護やリハビリも含めた医療職同士の連携を深めたい」と述べた。ラジャギリ病院のジョンソン・ワラッピリー病院長も「医師はもちろん、看護も重要だ。互いの知識や力を共有し、交流や研究を発展させたい」と期待した。
両病院の病床数は約600床で規模はほぼ同じという。一方、両病院の交流に尽力した島根大の小林祥泰名誉教授によると、若い世代が多いインドでは症例数が多く、ラジャギリ病院が手がける心臓外科手術は島根大病院の約100倍に上るという。小林名誉教授は「国や文化の異なる医療現場に身を置き、学生には医療技術だけでなく、広い視野も身に付けてほしい」と願った。
(山陰中央新報社)
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◎【山陰インド協会ニュース】島根大学医学部付属病院とインド・ラジャギリ病院が交流協定更新
島根大学医学部附属病院(出雲市塩冶町、椎名浩昭病院長)と、インド南部ケララ州にあるラジャギリ病院(ジョンソン・ヴァザッピリー病院長)(※1))は、2017年4月から締結している病院間の交流協定を更新・拡充することで合意し、2026年10月19日、島根大学医学部において、新たな覚書(MOU)の調印式を行った。
>これまで両病院は、医師間の相互交流を推進するとともに、島根大学医学生の派遣・受け入れの形で研修機会を設けてきた。今回の協定更新に伴い、両病院は研修プログラムに参加する医学生の受け入れ・派遣人数を拡大するほか、看護やリハビリテーションなどの分野でも相互研修を促進する新たな取り組みを導入する計画。協定の有効期間は5年間。
同大学附属病院の椎名病院長は「医学生には、医学や地域医療について考える際に、グローバルな視野を身につけてほしい。また、看護やリハビリテーションなどを含む医療従事者間の連携も強化していきたい」と述べた。
ラジャギリ病院のジョンソン病院長は、「医師同士の交流にとどまらず、患者ケアにおいて重要な役割を担う看護の分野にも協力を広げるべきだと考えている。互いの知識や専門技術を共有し、学び合うことで、専門能力をさらに高めていきたい」と語った。
また、今回の新協定に基づき、調印式に出席したラジャギリ病院のリマ・マシューズ看護部長を含む代表者2人が19日、1週間の予定で始まった同附属病院の視察や看護職員との意見交換を盛り込んだ看護研修プログラムに参加した。
2025年10月には、島根・鳥取両県にまたがる中海・宍道湖・大山圏域とケララ州との間で、2つの枠組みによる覚書が更新された。1つは圏域の市長会とケララ州政府との間で、もう1つは日本側のブロック経済協議会および山陰インド協会と、インド側の印日商工会議所ケララ(INJACK)との間で締結された。これらの協定は、IT、観光、医療、福祉、農業、環境など幅広い分野において、実践的な地域間交流を促進することを目的としている。
一方、島根大学は、ラジャギリ病院と同じグループに属するラジャギリ工科大学とも協定を締結。圏域の市長会などと連携し、インターンシップを通じて留学生の地元企業への就職を支援する取り組みにも参画している。今回の病院間交流協定の更新は、中海・宍道湖・大山圏域とケララ州との交流をさらに拡大するための新たな一歩と位置づけられている。
(※1)ラジャギリ病院について: 24時間体制で診療を行い、最新鋭の医療設備を備えた高度医療を提供する総合病院。現在、約600床を有し、病床数では島根大学医学部附属病院と同程度の規模である。病院によると病床数を800床に拡大する計画が進められている。
(山陰インド協会)
